2012-03-31

「カーネーション」最終回、そしてふりだしに戻る

毎日、前のめりになって夢中で見ていた「カーネーション」がついに終わってしまった。
ガックリと気が抜けたわたくし。
「カーネーション」関係者の皆様、そして「カーネーション」を楽しみに見ていたご同輩の皆さん、本当にお疲れ様でした。

最終回を飾るのはやはりだんじり祭り。
オハラの二階のサロンでのだんじりパーティのシーンから始まり、“夏木ネーション”に登場した人々が総出演。
辰巳琢郎院長や総婦長、ファッションショーでトリをとった末期がん患者の一家も来ている。
元ニットキャップさんは髪の毛もフサフサ生えて、すっかり元気になったらしい。
いくら“奇跡”が起こって末期がんを克服したとしても定期的に通院しなければならないはずで、院長と総婦長が大袈裟に驚いていたのはちょっと不自然な気がしたけど、きっと二人とも既に病院をリタイアしているのだろう。見た目は若いまんまだったけど。

久しぶりの源太登場が嬉しい。
学生時代と変わらぬ東北なまりが好もしい。
浩二は源太に憧れてファッションの道に進んだと告白。憧れの人との初対面にオロオロ。
もう何十年も糸子の店で働いていたのだから、一言「実は源太に憧れて」と言っていれば、何かの折に会えていただろうに。
寡黙な浩二と人の気持ちがわからない昔の糸子のエピソードならば納得だが、「なんでもアタイに任せときな」的なしっかり者の老年期の糸子ならとっくに察してお膳立てしていたような気もする。

まさかのジョニーふたたび。
だからモデルは一体誰なんだジョニー。
派手なねじったマフラーと着物の女性(白川ナナコ)を連れているというイメージから中尾彬というイメージも浮かぶが、若き日の中尾彬はコシノジュンコが衣装をデザインするような歌手ではなかった。
ジョニーという名前から考えられるのは「沢田研二と誰かと誰かを混ぜた」という感じだが、ジュリーにしても中尾彬にしても着物が似合う女性と結婚しているけれど、田中裕子も池波志乃も再婚だ。
まあ、ジョニーとナナコは夫婦ではなくて、単なる友達という可能性もあるけどね。

パーティの席で優子が直子と聡子に「テレビ局の人が来て、おかあちゃんをモデルにした朝ドラにしたいという話がある」と言う。
朝ドラ化の話に喜ぶ妹、難色を示す姉。
どうでもいいけど、こういう時は「テレビ局」ではなくて「NHK」と言わない?

母の死後、70歳前後の三姉妹は容姿も変わらず今もバリバリ現役で活躍している。
しかし、母を失った悲しみから抜け出せてはいない。
いつもの薄暗いYUKO OHARAのオフィスで机の上の写真立ての母に語りかける優子。
ひとりワインを飲みながら携帯の待ち受けの母の写真を抱きしめる直子。
ミッキーに京なまりの英語で寂しいと訴える聡子。

三姉妹が相談しているシーンがモノクロでリピートされる。
画面がカラーになると同時にそこへ割り込んでくる糸子。
生前、自分の生涯を朝ドラにしてほしかった糸子は、霊体化した今も「せやせや」「朝ドラや」「やりやり」と三姉妹達をせっついているのであった。
これってつまり現世に心残りがあって、いわゆる「成仏していない」状態だと思うのだけれどどうよ。

まあ、父の善作は温泉旅行中に急死した日にお隣の履物屋の奥さんのところに現れたり、だんじりの夜の宴の席に出てきて千代にお酌させたりしていたが、さすがは善作によく似た糸子、あの世へ逝ってからもハッキリとした姿で出てしまうのは父譲りということか。

夏木糸子の長いモノローグ。
空が高かったり水がチョロチョロ流れていたり緑のはっぱだったり目にやさしい自然の風景が延々と流れていた気がするけどよく覚えてなくてごめん。

看護婦に車椅子でロビーまで連れてきてもらって、糸子がモデルの「カーネーション」第一話を見る老婦人。
インターネットというのは本当にありがたいものだけれど、ネタバレにうっかり遭遇する確率も高く厄介でもある。
「最終回は奈津がドラマを見ているシーンがある」という情報をどこかで目にしてしまったわたくし。
このお婆さんが奈津なのかどうなのかはわからなかったが、もし奈津だとしたら、実話ベースで作られたドラマで今も健在な主要な登場人物が何人もいるというのに、架空のキャラに締めを任せるとは大胆なシナリオである。

病院のロビーのテレビには、第1話のだんじり祭りの朝の小原家の風景に続いて、オノマチ糸子と子役糸子による「二人の糸子」の歌。
そして、ここで椎名林檎のテーマ曲が流れタイトルが表示される。

カーネーション 最終週「あなたの愛は生きています」最終話

ええっ、タイトル!?
なんと、ここまでの14分間はアバンタイトルだったのだ。
いやはやシャレてるねどうも。最後の最後まで楽しませてくれた。

懐かしい名場面の数々が流れるタイトルバック。
配役の一枚目には「小原糸子 夏木マリ」、そして最後が「小原糸子 尾野真千子」。
そしてドラマの後の「おしゃれ写真館」最終回は三人の糸子のクランクアップ時の記者会見での記念撮影の写真。

長い長いアバンタイトルの後に始まった「カーネーション」のタイトルバック、ついでにこのまま全話再放送に突入してくれたら永遠に語り継がれる伝説になったのになあ。

ところで「“夏木ネーション”になっても新たに収録された尾野真千子のシーンがある」という風の噂をとても楽しみにしていたのだけれど、結局、ついにお目にかかれなかったのが残念。
それにしても明日から寂しくなるねえ、ご同輩。【み】